竹富島・・
投稿者:ike 投稿日:2008/05/17(Sat) 06:26
私が八重山を初めて訪れたのは二十年程まえのことです。
それから数年通いました。
「昔は良かったね」と言ってもしかたのないことなので、こうした欄に不適当でしたら、どうぞ削除してください。今回たまたまこの離島ドットコムに出会い、いろいろな思いで楽しく見せていただきました。そして、竹富港の今の写真を見たとき、その変り様にあまりにびっくりしてしまい、少し書きたくなりました。
私が八重山に行かなくなった理由のひとつが竹富島にもあります。
石垣の宿にチェクインすると、その日は先ず竹富島に渡って、最後の帰り船の時間までゆっくりと散歩するのがお決まりでした。船着き場には、屋根があるだけの小さな待合所がひとつ、眩しく見渡すと、深い森へ入って行くような集落への入口があるだけ。そこから集落まで、フクギやガジュマルのトンネルのような長い木陰の路が続いていました。時々、民宿のワゴンが通るくらいで、車をよけて少し立ち止まると、とたんに大きな蚊に刺されてしまうのですが、私は、御嶽へ続く路のような、この神秘的な集落への路が好きでした。
ところがある年、この木々が全て伐採されてしまったのです。ショックでした。
路は炎天の下に拡げられ、御神木のようなガジュマルは剥ぎ取られたようにポツンと佇んでいました。
島の経済に観光や公共工事が必要なのは分りますし、もちろん私はただの観光客に過ぎません。が今回、更に変ってしまった様子の写真を見て、誠に勝手な言い分ですが、こうして自らを切り売りして消費せざるを得ないという構造は、ひとつの不幸なのだという思いを強くしました。
それからも私は毎年沖縄のどこかを訪れていますし、今年も行きます。
各地でそうした様子を見るにつけ、こうしたことのないまま、観光客は尊敬の気持ちをもって島を訪れる、そんな観光のかたちの日が来ないものかと思います。
ビギンの比嘉君が、「島が変って行くのはしかたのない事だけど、もう僕たちの育った島ではなくなってしまった、そんな島にさよならと言いたい・・」
そんな意味のことをいったのが、とても印象に残ります。